一鳴驚人日記

外資系企業でM&A関係の仕事をしている若僧のブログ。キャリアや時事ネタに関してその時々に感じたことを書いていきます。

巷で噂のブラック企業

最近(以前から?)頻繁に「ブラック企業」だと批判されているアパレル企業で店長やっている人と知り合ったので、実際どういう感じなのか聞いてみた。

 

その人は外国人だけど6ヶ月でちゃんと店長に昇格して、今は店長代理(店長になる前のポジション)の人の教育をやっているとのこと。

 

まぁ話を聞いているとやっぱり大変だという印象。労働時間は訊かなかったが、少なくとも精神的に大変そうだ。店長になるまでは店長に厳しく言われるし、店長になっても「もっと頑張れる!」と常々エリアマネージャーによく言えば𠮟咤される。さらにモンスターカスタマーみたいな人も結構いるらしい。クレーマーに個人の人格を否定するようなこと言われて何回も泣かされたといっていた。

 

彼女曰く問題は海外展開のために優秀な管理層を海外事業立ち上げに振り向けてしまったので、リソースが足りないとのこと。その状態で、業績目標は厳しく設定されていて、店長にはその達成責任があるので、部下やアルバイトの人がもたもたしているとどうしても厳しく指導することになってしまうとのこと。精神的なプレッシャーに耐えかねて、あわないといって辞める人はやはりそれなりにいるらしい。

 

店長になれない人もかなりいて問題になってたよね?といった趣旨の質問をしてみたら、そもそも能力に問題がある人がいるから、それは一概に会社が悪いわけではないらしい。確かに、トップ層の大学を出た学生のうちどのくらいがアパレルに就職するかという事を考えると、それもうなずけるかなと。(もちろん、学歴と仕事の能力は正比例しないが、確率論でいうと学歴がよい人のほうが学歴が良くない人より優秀な可能性が高いことは言えるだろう。)

 

その人曰く、目標が高いのできついといえばきついが、求められることはそれほど高度な思考や数的分析力ではないので、3年やって店長に昇進できない人は「適性がない」か「能力がない」とのこと。その人が教育している店長代理も、簡単な計算でも間違えるのに、学ぶ姿勢もなく、手を焼いているらしい。

 

あくまで一例だが、まぁこれも一人や二人じゃないんだろうなぁと。個人的に大抵うまくいかない場合って片方だけに問題があるケースは稀だと思うんだよね。実際うまくいかなくてやめた人のほうが批判するだろうし、バイアスはかかっちゃうよね。

 

しかし、ちゃんと店長になったその人も別に会社のこと好きじゃないと言っていたので、本当にサステイナブルな会社なのかってところは疑問だなぁと思った次第。

 

H&Mとかとグローバルで競争展開すると意気込んでいるみたいだけど、そのH&Mとかはなんでブラックって批判されないんだろ?(日本だと規模が小さいからそもそもインパクトが小さすぎるのかもしれないけど、本国ではどうなんだろう?)今度は是非H&Mで働いている人の話を聞いてみたい。