先日起業をしている友人と久々に飯を食った。彼はアメリカ有名大学を卒業後、米系の大手投資銀行のリサーチ部門に一瞬勤めた後、自分で事業を興したいと言って、あっさりと会社をやめ、起業に勤しんでいた。
その後いろいろなVC(Venture Capital:起業したばかりの若い会社に出資する投資家)と知り合い、ファイナンスができるつてもできたようだが、結局事業のマネタイズ(収益を上げること)に失敗して、現在は新興のPEに勤め始めたとのこと。
事業が軌道に乗らなかったわけなので、当然蓄えも減っているだろうと思って、そもそもどうやって生活しているのかと訊くと、一時はアルバイトをしながら、勤務時間以外で自分の事業のことをやっていたとのこと。
自分もIBで毎日朝から朝まで働いて、これより辛い生活はなかなか無いなと思ったりもしたけど、彼の生活は半端無いなと思ってしまった。
事業が軌道に乗らないうちは食べていくために他の仕事やバイトを掛け持ちする必要もあるし、一方で自分の事業は「仕事」と「休み」の境界が曖昧で、いつやってもいい反面いつでもやらなければいけない。
曰く、いつでも漠然とした不安があるとのこと。体力だけでなく精神的なプレッシャーも相当なものだろう。更に、仕事だけでなく当然スキルアップのための時間も取る必要がある。全然息抜きの時間がない!
自分もストイックな方だと自認してたけど、彼程の禁欲的な生活は厳しいなぁと正直思ってしまう反面、自分はまだまだだなと思う。いい意味で危機感を与えてくれる。
なぜそこまでして起業をしたいのかと訊くと、自分がやりたいことをやるっていうシリコンバレーの考え方にあこがれているらしい。その憧れでそこまでやれる彼がすごいなと思ったが、話す彼の真っ直ぐな思いや情熱が伝わってきて、素直に応援したい気持ちになった。なんか、人をワクワクさせるものがあるなと。
ぜひ彼には成功してほしいと思うと同時に、自分も負けていられないなという気持ちを新たにした再会だった。
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