3日目は蘇州から上海に移動。
魯迅公園
まずは魯迅公園へ。
東北大学に留学しており、日本に所縁がある魯迅は、医学でなく文学で祖国の病んだ心を治すとして、文筆により近代中国に大きな影響を与えた人物だ。中国の友人によれば、学校の現文では毎学年魯迅の文章が登場するほど今でも尊敬されている。
公園には記念館があり、入場にはチケットの購入が必要。
公園内では、おじさんおばさんの集団が太極拳や社交ダンスを練習していたり、数人で将棋や麻雀に興じていたり、庶民の暮らしが垣間見える。
ただ、率直な感想としてはツアーじゃなかったらわざわざ行かない。
絹製品工場
次は絹製品の工場&ショップ。実際に蚕からどのように絹を紡ぐかをガイドの説明を聞きながら機械や実演を見学。
蚕の繭を触るのも、糸を紡ぐ作業を見るのも初めてだったので、個人的には面白かった。小さい繭の外側の糸の塊を伸ばしていくと布団大の面積に広がっていくというのは驚きだった。
最後は、絹製品の売り込みが行われた。絹素材の布団が一番人気とのこと。売り文句はさわり心地がよく、冬暖かく夏は涼しい。さらに羽毛のようにだんだん布団から羽が出てくることもなく、ダニなど虫も発生しないとのこと。確かに触り心地は素晴らしく、買うかどうか最後まで迷った。
ここで、ハプニング発生。ガイドが伝えた周遊先と異なるスケジュールを事前案内されていた数人がいたことが判明し、少しもめるが、結局全ての場所を訪れることになり、以降の周遊先はいずれも時間が当初予定より短くなり、駆け足での観光となる。
お昼は無難な中華料理。小籠包、餃子、麻婆豆腐など各地方の料理がカバーされていた。美味しいが、日本で食べるちゃんとした中華料理とあまり変わらない。
上海博物館
民族衣装、貨幣の歴史、宝物(玉など)、水墨画など中国の伝統に関係するのものが中心だが、広いので全ての展示をじっくり見学するには半日はかかるだろう。
個人的には少数民族の衣装に関する展示興味深かった。中国には9割以上を占める漢族の他に50余りの少数民族がおり、それぞれ独特の文化を持っている。
今では伝統的な生活や風習が風化しつつある人々も多いようだが、伝統衣装を見ると人間の想像力と多様性を改めて思い知る。
田子坊
お茶を飲んで一服した後は、田子坊へ。伝統的な平屋が連なる路地裏にオシャレなブティックやアートシーン、レストラン、カフェなどが集まっている場所で、近年観光客が訪れる人気のスポットだ。確かに欧米人を含め観光客が多く人でごった返している。
元もと1930年代に芸術学校が置かれたことに始まり、1990年代後半に芸術家が住みつき始めたことで芸術の街として徐々に知名度をあげていったとのこと。名称は中国の有名な歴史書である史記に登場する最古の書家「田子方」に由来するとの説もある。
一帯は結構広く、道が入り組んでいて、お店の雰囲気も似ているので、道を覚えるのが苦手な人は迷いそう。30分程度しか滞在できなかったので、全体をくまなく回ることはできなかった。全てを見るには1時間以上はかかるだろう。
豫園商城
次もショッピングエリアとして人気の豫園商城を訪れる。敢えて豫園と書かないのは、滞在時間が30分のみでとても入園料を払って風景を楽しめるようなゆとりではなかったためだ。
豫園に隣接する人気ショッピングエリアの豫園商城は、伝統的な楼閣にお土産屋さんや飲食店が軒を連ねるエリアで、ウィンドウショッピングをするだけでも、中国・上海の雰囲気を味わうことができて楽しい。
名物である、ストローを指して、肉汁を吸い出して食べる肉まんを食した。本当にストローで吸うだけの肉汁があるか懐疑的だったが、ちゃんと吸うことができるぐらい肉汁が包まれていた。しかしながら、肉汁の量には個体差がありそうだ。
その後は夕食で中華料理を食べる。敢えて中華料理と呼んでいるのは、特に北京料理だとか、四川料理だとかの特色がないため。四川料理だとかの本格中華が一般的な日本人の口に合わない可能性も十分あるので(日本で食べている中華料理はもちろん日本人の好みが反映されている)、旅行会社としては無難な対応とも思う。
夕食後はオプションで雑技団のショーを見ることができたが、別に予定があったため行かず、ルネサンス揚子江ホテルへ。
ホテルの部屋
部屋からの夜景
3日間共通して言えることだが、ホテルの部屋に無料のWiFiがなかったのが不便だった。(無料のWiFiはロビーのみ)
こうして3日目も終了。4日目は午前中に友人に会ってゆっくりご飯をたべ、帰国の途に就いた。
次回は上海に行って感じたことをまとめてみたい。