古くからの街並みが残り「小江戸川越」の名で知られる川越市。有楽町線から直通で、新宿からも 特急小江戸号で約45分で行けて、東京から電車で日帰り旅行を楽しめる。どこに行くにも道が渋滞するゴールデンウィークでも渋滞に悩まされることがないのは個人的に結構ポイントが高い。
蔵造り
道の両側に伝統的な建物が軒先を連ねる商店街。小江戸と呼ばれているものの、実際に作られたのは明治時代とのこと。瓦の屋根の木造の建物は、昔ながらの街並みの情緒をしっかり今に伝えており、散歩するだけでも楽しいが、いろいろな伝統工芸やお土産屋さんがあって食べ歩きながらお土産を探したい。
お菓子横丁
昔ながらの昭和のお菓子の店が軒を連ねていて、大人も子供もテンション高め。
いちのや
川越といえば鰻、ウナギ、うなぎ。蔵造りの街並みを何気なく散策していても少なくとも3~4軒は鰻屋さんを見かける。その昔、肉類は禁じられていたが、近くの川で天然の鰻がとれ、庶民の貴重なタンパク源となっていたので、名物になったんだとか。
数ある鰻屋さんの中でも、蔵造りの通りからやや喜多院方向に向かう道にあるいちのやは、天保3年(1832年)創業の老舗。GWのお昼時に予約なしで行くと1時間は待たされるので、予約は必須。2時過ぎになって食べ終わってお店を出るときにも相変わらず20~30組が待っている状態だったので人気のほどがうかがい知れる。
伝統的な趣が感じられる内装で散策で疲れて一休みするのにはちょうどいい。写真は特製うな重(菊)。触感はふわふわで生くささもなく、たれと絶妙にマッチしてもう一個行けそうな感じ。うなぎは脂っこくて、だいたい最後は飽きてしまうのだが、脂っこさがちょうどよかったのも自分好みだった。
喜多院(川越大師)
国の重要指定文化財にも指定されている天台宗の古刹、建立は平安初期とのこと。江戸期には川越大火で大きな被害を受けたが、徳川家との縁が深く、厚い保護を受けて隆盛したのだそう。
院内には日本三大羅漢の一つである、五百羅漢がある。約50年にわたって作られた538体の羅漢はそれぞれのポーズ、表情が異なりみているだけで、あっという間に時間が過ぎてしまう。なお、五百羅漢を参観するにはチケット(大人400円)が必要で、営業時間は夕方5時まで。顔はいかめしいものが多い気もするが、中には同期やら上司でこんな顔した人がいるなぁと思わせるものもあって結構楽しい。
同じチケットで本堂の中を参観することが可能で、縁側から色鮮やかな木々にあふれた庭園を見渡すと都会の喧騒を忘れ、一時の静寂に身をゆだね、いつまでも心地よく思索にふけってしまう。
なお、本堂には川越大火で失われたあと当時の江戸城の一部を江戸から移築した部分があり、そこには三代将軍徳川家光の生誕の間も含まれている。まさに江戸の一部が川越にあるのだ。
縁結びで知られる氷川神社や、銭洗弁財天を祭った熊野神社、蔵造資料館、名産であるイモのスイーツを味わえる甘味どころなど、他にも見どころがたくさんある小江戸川越。日帰りでどこかに行きたいけど渋滞には巻き込まれたくないという方はぜひいってみては。
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